Aurex のノイズリダクションシステム adres を外付けユニット AD-3 で実現する

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音楽用PCを仕立ててからというもの、昔のカセットテープをデジタル化する作業が楽しくてしょうがないALEXです。

今回は東芝のノイズリダクションシステム adres で録音されたカセットを再生するためネットオークションで手に入れた外付けadresユニットAD-3について書いてみましょう。

 

 

目次

adres って何?

あれは確か1981年、大学に入った年です。

上京してきた父親と何故か秋葉原に行くことになり、なりゆきで買ってもらったのが

 

Aurex PC-X66AD

https://audio-heritage.jp/AUREX/player/pc-x66ad.html

 

学生にしては分不相応なカセットデッキですね(当時値切って6万円くらいした)

僕はホクホクでしたが、父親はお腹痛かったかも

 

あまり有名でなかった Aurex ブランドのカセットデッキを選んだのかというと、PC-X66ADには adres っていうノイズリダクションシステムが搭載されていたからなんです。

 

当時のカセットデッキに搭載されていたノイズリダクションシステムはドルビーB/Cが一般的で、ごく一部にdbxを積んだデッキがあったくらいだと記憶しています。

 

そんな中、adres(Automatic Dynamic Range Expansion System)という聞き慣れないノイズリダクションシステムを積んだデッキって・・・

技術屋の父親と技術屋を目指す私の目には何やら好奇心を掻き立てるモノに見えたんでしょう。

 

前置きが長くなちゃいましたが adres っていうと

東芝が開発したカセットテーブのダイナミックレンジを拡大するためのシステムで、実効ノイズリダクションレベルが低音域~高音域まで17~30db程度ありNRを掛けることによる音質変化が小さいという特徴を持っていました。

 

詳しくは手元に資料も、当のPC-X66ADも既に無いため書くことはできませんが、確かにヒスノイズは小さくなり、ドルビーBではもやっとなってしまった高音部の音質も損なわれなかったように記憶しています。

 

このデッキでFM東京の番組とか NHK-FM の朝のバロックとかをエアチェックしたなぁ

 

あと、なぜかコンサートの録音を頼まれてPC-X66ADを担いで出かけ生録したこともありました。

当時のカセットデッキにはマイクの入力端子があったんです!

失敗できない一発勝負、よくやったよ全く・・・

 

現在のカセットデッキはVictor TD-V515

さて、PC-X66ADは大学を出る前に手放してしまったため、手元に残った adres で録音したカセットテープはそのまま放置されることになりました。

 

まあ、カセットテープが活躍する場面は部屋の中ではなく車の中、カーステレオでお気に入りの音楽を聞くためのものに変わっていったため、少々ヒスノイズがあっても気にならなくなった訳で。

 

また数年後にはCDが普及したためさらにカセットは隅っこに追いやられていき、じきに聞かなくなってしまいました。

 

その頃使っていたのはKENWOODのKX-1100Gでしたが、これも10年くらい前には逝ってしまいしばらくカセットデッキの無いオーディオライフを過ごしました。

 

ところが5,6年前でしたか、たまたまネットオークションでVictorのTD-V515を見つけ、物欲がメラメラ燃え上がってポチってしまったのが今の相棒なんです。

 

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Victor TD-V515

 

3ヘッドのクローズドループデュアルキャプスタン

音も良くてお気に入り♪

そして、なぜかあんなに嫌だったヒスノイズがあまり気にならない。

 

デジタルでノイズレスな環境に慣れたためにアナログのノイズ感がかえって新鮮だとさえ感じます。

 

でも、当然ながら adres は搭載しておらず、adresを掛けて録音したテープを再生するとハイ上がりで不自然な音量変化も感じます。

このままではデジタル化しても良くないよな・・・

 

外付けの adres ユニット AD-3

カセットデッキとアンプの間にかませて adres を実現するユニットがあることは知っていました。

調べてみると何種類かあり、これまたネットオークションで見つけたのが AD-3 というユニットでした。

 

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Aurex AD-3

 

いくらで買ったかは忘れてしまいましたが、再生時にadresが掛かれば良いだけなので接続も簡単だし面倒なキャリブレーションも必要なく、動作もちゃんとしているようです。

 

ボリュームの隣りにあるセレクトスイッチで PLAY にすれば adres がONとなり、adres 以外のテープを再生する時には PASS のポジションに切り替える、たったそれだけ。

 

早速、adres を掛けて録音したNHK-FMの朝のバロック「アルフレッド・デラーの芸術特集」から2日目のテープを聞いてみました。

 

朝のバロック「アルフレッド・デラーの芸術特集」はデラーコンソートの演奏する中世の宗教音楽を皆川達夫さんが解説しながら放送するものでした。

ナレーションと音楽が交互に繰り返されるため、AD-3がちゃんと仕事しているのかよく分かります。

 

PASS ではやっぱりハイ上がりで、ナレーションの合間の無音部分ではボリュームが上がるのがはっきりと分かります。

 

PLAY にすると、おお!

ハイ上がりでシャリシャリしていた音がしっとりと落ち着き、音声間のボリューム変化も小さくなっています。

 

効いてる!!

 

やった~(^O^)!

 

まあ、録音したデッキとは異なる装置で再生しているため厳密には元通りになっていないので不自然な部分はあるのですが、何もなしに再生するのとは雲泥の差。

これで adres のコレクションもデジタル化が進められます。

 

 

古いものでも、なんとかなる!なんとかする!

物欲の旅はまだまだ続くよ~

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