iFI-Audio ZEN PHONO3 新発売のフォノイコライザーアンプを試す

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iFI-Audioから新しいフォノイコライザーアンプ ZEN PHONO3 が発売しました。LUXMANのL-550A2を手放してからSONYのプリメインTA-F333ESX(40年前の骨董品)に先祖返りしてアナログ盤を聞いてたので新しいフォノイコにはとても興味があります。

ZEN PHONO3にはデモ機がある※ことを知り申し込んでみました。※2024.5の時点

目次

iFI-Audio ZEN PHONO3というフォノイコ

独特な筐体デザインと低価格ながら良い音がすると評判なZENシリーズ。その中でアナログの入口を担うフォノイコライザーがZEN PHONO3です。

ZEN PHONO → ZEN PHONO AIR → ZEN PHONO3と進化して、最新バージョンでは使用するカートリッジに合わせて入力インピーダンスを選択できるようになりました。

超低ノイズできめ細かな調整ができるフォノイコ。

iFIのHPにはこうあります。

優れた仕様

ZEN Phono 3は、他のエントリー・レベルのフォノステージとはまったく異なる、革新的な機能を誇ります。

  • 36-72dBの間でゲインを設定できるMM/MC
  • 独立した負荷抵抗・負荷容量可変設定
  • スーパー・サイレントな-151dBVのノイズフロア
  • 正確なRIAAイコライザーとバランス出力
  • AIサブソニック・フィルター
  • 最新鋭1.2MHzのクリーンなスイッチング電源

発売価格46,200円とエントリー製品としては少し高めの価格設定ですが、他のフォノイコで食指が動きそうなものは皆50,000円オーバーなのでそうお高い訳でもないですね。

はたしてどんな音がするのでしょうか?

デモ機貸出に申し込むがひと月待ち

ZEN PHONO3を調べているとデモ機貸出しサービスがあることを知り、2024.5.1に早速申し込んでみました。

ところが、人気が高く早くても貸出可能なのは6月初旬ごろとの返事。

それでもいいからとお願いすると、しばらくして貸出日時の連絡が来ました。少し早まって5.28~6/3返却との事。

まだ暫く先だけど目処が付いたのはいいですね。

※2024.9.1現在ではデモ機貸出サービスにZEN PHONO3のメニューは無くなっていました

デモ機到着

また暫く待ってデモ機が到着しました。

早速開封して内容をチェックします。

パッケージの表に広報/デモ用のシールが

内容物はこれだけです。

本体、ACアダプタ、RCAケーブル、取説。

わかっちゃいましたが、変な形です。これがイヤって人はいるでしょうが、私は大丈夫。
高級感は感じませんけど・・・ね。
でも作りは結構しっかりしているように感じます。ボタンのタッチフィーリングも変じゃないし。

背面。

筐体が小さいし変な形なので端子が密に感じます。アース端子と入出力端子の間隔がもう少し欲しいですね。ピンケーブルを刺しちゃうとアース端子が回しづらくなりました。

視聴環境と設定

試聴に使用するのは

  • MCカートリッジ:PHASEMATION PP-200
  • アナログプレーヤー:VPI Scoutmaster
  • プリメインアンプ:SONY TA-F333ESX
  • ヘッドホン:Ultrasone Signature PURE

因みに、うちはヘッドホンオーディオ専門なのでスピーカーからの再生はしません

まあ、自作の10cmフルレンジスピーカーが繋がっておりますけれども、スピーカーから音を出すのは家庭的に御法度なので評価用には使えないから。

ZEN PHONO3の設定は

ゲイン:MC LOW(60dB)
負荷調整:MC V-LOW(100Ω)

としました。

筐体は小さいのでラックの隙間にちょうど収まり、設定や接続を変えるのも楽ちん。
プレーヤー → ZEN PHONO3 → アンプのAUXへ接続し設定完了。

音はどうなの?

設定と接続が済んだら電源を入れ試聴と参りましょう。

電源ランプと各設定の表示ランプは青く光り綺麗です。音には関係ないでしょうが見た目も大事ですよね。

先に言っておきますが、ZEN PHONO3と比較するのはとTA-F333ESXのフォノステージです。40年物のビンテージ?(ポンコツ)品と比較になるのか?実に興味がわきますよね!!!

ただしヘッドホンでの試聴かつ私のポンコツな耳が捉えた印象をさらにポンコツなオツムが日本語変換しているので伝わるモノも伝わらないかも、です。あしからず。

さて

真っ先に聞くのはスザンヌ・ヴェガの「Solitude Standing

この盤は私のコレクションの中でも特にサーフェイスノイズの小さく、女性ボーカル好きも相まってリファレンスとして愛聴している1枚なのです。

A面第1曲

Tom’s Diner

この曲はスザンヌ・ヴェガがアカペラで歌っています。

ZEN PHONO3の謳う超低ノイズに偽りなく、いつも聞いているボリュームレンジでは再生音の邪魔になるようなノイズをほとんど感じません。

レコードに針を落とし、スザンヌがアカペラで「I am sitting in the morning at the diner…」と歌い始めるやいなや、「ああ、現代的な音がする!」というのが第一印象でした。PP-200はかなりボーカルの輪郭を浮かび上がらせるカートリッジだと思うのですが、ZEN PHONO3で聞くとすっきりとしたボーカルが目の前(頭の中ですが)に居るようです。TA-F333ESXもそれほど悪くは無かったと思うのですが、音にまとわりついていたベールが2,3枚剥がれたようなすがすがしさがありました。

続いて2曲目

Luca

結構重い内容の歌詞なのですが、印象的なイントロからスザンヌのボーカルが明るく実にあっさりと歌います。

イントロの音色、スザンヌの声、そしてサビでのバンドとの絡みが克明に描き出されてきました。CDの音にも通じる精密さを感じます。TA-F333ESXでは低域に膨らみを感じ、それが若干の迫力につながる気もするのですが、ZEN PHONO3では色付け無くカートリッジの音をストレートに増幅しているように思います。


ここで盤を変えて昔好きだった(スリー)というロックバンドのアルバム「To the Power of Three 」を聞いてみました。

3はELPの流れをくむイギリスのロックバンド。当時外盤漁りをしていてなんとなく買ってみた1枚でしたが、意外にもハマってしまいお気に入りの盤となりました。

A面1曲目

Talkin’ Bout

イントロのギターソロからグンと切れ込んできて、ベースとドラムが加わり音に厚みが増すとさらにグッと圧をかけてきます。

こんなに音数多かったかな?音が克明に描かれている事がわかります。もっと暑苦しい音が聞きたい気もしますが、これはカートリッジのキャラでしょうね。PP-200はちょっとすました優等生みたいな音(私の思い込みです)そのまま。

時間が足りない

ZEN PHONO3の貸出期間は出入りで1週間。

頑張って視聴時間を作っても、日々の雑事に追われ1日にアルバム1枚程度しか聞くことが出来ないのです。しかもTA-F333ESXとの比較をするため繋ぎ変えて聞いてみたりしたので全く時間が足りません!

ゲインやインピーダンスを変えたらどうなるか、とか、カートリッジを変えたら…なんても思いましたが無理~😵

もっと沢山のジャンルを聞き込みたかったのですが、たったのアルバム3枚・・・

スザンヌ・ヴェガ「Solitude Standing」

3「To the Power of Three」

さだまさし「夢供養」

夢供養は聴き込むというよりはただ楽しんだだけ。
その上でZEN PHONO3のインプレッションを総括してみると

  • 現代的な音がする(CDのようなカチッとした音)
  • 色付けは少ない
  • 空間表現よりは繊細に音を拾い上げるのが得意そう
  • ローノイズに偽りなし
  • 音のキレが良いためか少し醒めた表現にも感じる

こんな感じです。

TA-F333ESXのロートルフォノステージが出してくる音とはやはり世代が違います。同じPP-200の音がかなり違って聞こえました。鈍った刀を研いだらホントは凄く切れるやつだったと言ったら言いすぎかな?

とにかく、くすんでいた音からベールが剥がれて音楽の見晴らしが良くなったという感じなのです。

これはもう買いです!欲しいです!!

でも、ケチ病なので少し時間を置きたいと思います。TA-F333ESXはポンコツですが、まだ火は消えていないのでもう少し付き合っていこうと思います。

※2024.8現在、ZEN PHONO3の実売価格は42,000円前後。そろそろ買いだな🥳

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