太陽系の惑星は、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星。おっと、これは昔私が理科で習った頃のメンバーで、今は冥王星は太陽系の惑星から外され準惑星という位置づけになっている。さて、この中でいくつの惑星を意識的に観察したことがあるだろうか?
金星は明けの明星、宵の明星として明るく輝くことを知っているしもちろん何度も見ている。火星や木星、土星も夜空に明るく輝いていて、スマホのアプリを使えば容易に位置を知ることができるため眼視するのは容易だ。しかし、水星は太陽に近すぎるため見える時期と時間が限られており、天王星や海王星は地球から遠く離れているため暗く「これだよ」って言われても判りゃしない。
眼視できる惑星で見たことがないのは水星。その水星が今、東方最大離角(太陽の東側に最も離れている時期)を迎えている。2025年3月8日が東方最大離角だったのだが日没後の西の低空にあるため私の住んでいる所では雲に阻まれ見ることができなかった。焼石岳方面は雲が湧く事が多く、スッキリと晴れた夕空を眺めることはなかなか出来ないのだ。
しかし3月10日の夕方、雲が無い。絶好のチャンスとばかりカメラを持って会社近くの田圃道へ向かった。そこは昨年紫金山・アトラス水星を観測した所だ。見晴らしが良く車もめったに通らない。西の空を観察するにはとても良い場所なのだ。
三脚にカメラをセットする。カメラはOMSystemのOM-5。手ぶれ補正を切りモードをマニュアルにセットする。ISOは1600シャッタースピードは1秒。カメラを金星に向けてレンズのピントダイアルを回すとディスプレイに金星が拡大表示される。このシステムは大いに役立つ。星空AFという機能もあるけれど、やはりマニュアルのほうがよりピントを追い込めるので好きだ。

セッティングを終えまずは試しに1枚。
しかしこれは?
いけない。ピントモードをマニュアルにしていなかったためAFが勝手にピントをずらしてしまったのだ。準備万端じゃなかった。星撮り用の設定をカスタムモードに設定しておくべきと強く思った。

気を取り直してピントモードを変更し、何枚か撮ってみたのがこれ。
中央右上が金星、左下の小さい星が水星。
しかし良い天気だ。水星が沈む頃まで焼石岳に雲は湧かなかった。時刻は午後6時30分を回ったあたり。まだ薄明が焼石岳のシルエットを浮かび上がらせている。濃いオレンジからニュートラルグレーの空へグラデーションが美しい。その帳の中に金星はもちろん、水星も肉眼ではっきりと見ることが出来た。
あれが水星とはっきり意識して見たのは初めて。3月14日頃までは良い観測期間なのでチャンスが有れば今度は双眼鏡で見てみようと思う。
コメント