道の駅・種山ヶ原ぽらんは岩手県奥州市と住田町の境目である種山トンネルを住田町側に抜けた国道397号線沿いにあります。このあたりは種山ヶ原と呼ばれ、昔宮沢賢治が何度も足を運んで創作のイメージを膨らませた場所でもあります。
ここは小さな道の駅ですが、沿岸方面から奥州市に車で向かってくるとまだトンネルや山道が残っているにもかかわらず「ああ、帰ってきたな」とほっとする優しい雰囲気を持っています。
産直コーナーや休憩室、レストランも併設されていて休憩やお食事にも利用できます。
ここには宮沢賢治の詩碑が設置してあります。
宮沢賢治「種山ヶ原」
まっ青に朝日が融けて
この山上の野原には
濃艶な紫いろの
アイリスの花がいちめん
靴はもう露でぐしゃぐしゃ
図板のけいも青く流れる
ところがどうもわたくしは
みちをちがへてゐるらしい
ここには谷がある筈なのに
こんなうつくしい広っぱが
ぎらぎら光って出てきてゐる
山鳥のプロペラアが
三べんもつゞけて立った
さっきの霧のかかった尾根は
たしかに地図のこの尾根だ
溶け残ったパラフヰンの霧が
底によどんでゐた、谷は、
たしかに地図のこの谷なのに
こゝでは尾根が消えてゐる
どこからか葡萄のかをりがながれてくる
あゝ栗の花
向ふの青い草地のはてに
月光いろに盛りあがる
幾百本の年経た栗の梢から
風にとかされきれいなかげろふになって
いくすぢもいくすぢも
こゝらを東へ通ってゐるのだ
岩手県内にはたくさん賢治の詩碑が設置してあります。おや?こんなところにもあるのか!という発見も楽しみですよね。
ここもその一つに加えてください。
ここから397号線を横切り山道を左折して登って行くと「星座の森」キャンプ場のある種山(物見山)へ向かう事が出来ます。
道のりは結構険しいですが、山道を登りきると美しい高原地帯が広がっています。
種山ヶ原の中心である物見山への登山ルートの起点でもある道の駅・種山ヶ原ぽらん。
一度訪れてみては如何でしょうか?
道の駅・種山ヶ原ぽらん
アクセス
○ 水沢から約40分
○ 花巻から約1時間20分
○ 遠野から約45分
○ 大船渡から約50分
○ 陸前高田から約55分
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