前回はLUXMANのプリメインアンプL-550A2を手放した件について記事にした。
我が家のフラッグシップアンプが無くなった訳だが、かといってオーディオまで断捨離した訳じゃない。およそ40年前に購入した昭和のアンプTA-F333ESXがまだ現役だ!
SONYのTA-F333ESX
当時熾烈な798戦争を繰り広げていた時に僕が買ったアンプだ。今では考えられないようなコストバリューを持ったアンプで、結構いい音出していたんだ。
LUXMANのアンプを買ってからはあまり出番が無くなっていたのだが、時々鳴らして生存確認?していたし、数年前にはメンテを実施してしっかり動くようにしたのだった。
しかし・・・
今回LUXMANを手放してからTA-F333ESXを稼働してみたら、なんと!!、ヘッドホンの左CHから音が出ない!直したはずなのに~
スピーカーからの音出しよりもヘッドホンで音楽に浸るのが主な目的になっているのでこれは一大事だ!
再びヘッドホンリレーの修理をする
前回はリレー基板の半田割れを修理して機能回復した。
いくら何でも今回も半田割れじゃないだろうから、リレーの接点チエックをする。
前回同様ツマミ類を外しボンネットを開けリレー基板を取り出した。電源を投入しレディ状態になった時にヘッドホンリレーが動作していることを確認。目視ではちゃんと接点も閉じている。でも左CHから音は出ない。
となれば、今回はリレーを基板から取外して導通をチエックしなければならない。
半田ごてと半田吸い取り器を使ってリレーの半田を除去する。溶かした半田を強力なばねの入ったスポイトで一気に吸い取るのだ。
私の使っている道具はこちら(おすすめです)
半田吸い取り器のピストンを押し込むと吸い取った半田が出てくる場合があるので気をつけよう。ゴミ箱の上とかでやった方が安心だ。基板の上とかに半田くずが巻き散らかされると悲しくなる(一度やってまった)
6ヶ所半田を吸い取ればリレーが外れる。
リレーの導通チェック
リレーが動作すると、今は上側の接点にくっついている可動接点がマグネットで下側に引き寄せられて下側の固定接点にくっつき、音声信号がヘッドホンへ流れる仕組み。
端子で導通を見るのがスジなのだが、ワンオペでやるには不便だからテスターの棒先を使って可動接点を動かし固定接点との導通があるかどうかを見ることにした。
透明カバーを外してから赤の棒先は下側の固定接点、黒は可動接点のばね部分を押し下げてチェック。
テスターのΩレンジでほぼ0を指せば導通してる。このテスターは導通したら「ピー」と鳴るのですぐわかる。
R側は導通。L側は導通していない。
L側の接点が導通不良確定。
接点をペーパーで磨く
ペーパーを細く切って接点の隙間に差し込み左右にゴシゴシこする。
#600くらいの細かいペーパーが良いのだが、手元になくこれは#120の荒いヤツ・・・接点を磨くよりも削り落としてしまいそう。あまり圧を掛けずに少しだけ動かしてみた。
※よい子はまねをしないようにね。目の細かいペーパーを使ってね!
固定側可動側とも数回ずつ。
導通をチェックしたら、見事OK!よし。これでリレー復活じゃ。
最悪交換も覚悟していたのだが、この機種はすでに廃番なので何とか生かしたかったのよ。よかったよかった。
カバーを取付けてからリレー基板にはんだ付けして基板修理は終了。
電源を入れリレーが動作していることを確認してからアンプに組み込んで、CDを繋ぎヘッドホンで音出し確認。
TA-F333ESX今度こそ完全復活
LUXMANのプリメインアンプL-550A2はとても良いアンプだった。ただ、電気が入っていない時は入力セレクターが利かないし、ヘッドホンを使っている時でも結構な電力を消費していて、ほんの少しだけど家計を圧迫していた。何より夏は熱くなりすぎて音楽どころではない💦💦
その点TA-F333ESXは電源オフでも入力セレクターが利きテープアウトに信号が流れる。カセットテープをデジタル化するにはもってこいだ。
そして今回のメンテでヘッドホンの使用が問題なくなったので、現在のメイン環境であるヘッドホンオーディオを心おきなく楽しむことが出来るようになった。
L-550A2が思ったより高く売れたので少し気前が良くなり、今まで持っていなかったオープン型のヘッドホン、AKGのK712PROを手に入れてしまった。
あまり時間が取れなくてまだエージングも済んでいないが、オープン型のヘッドホンも良いものだと実感している。
近いうちにTA-F333ESXで聞くヘッドホンオーディオについてもまとめてみようか。
それにはもっとたくさんの時間が欲しいよぉ
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